池間島から『幻の大陸』八重干瀬（ヤビジ）を巡る旅へ。

宮古島空港からレンタカーでおよそ30分。宮古諸島の西端に位置する池間島。
琉球王国時代からの伝統と文化を色濃く残す池間島の新たな取り組み、地元漁師のガイドによる『幻の大陸』八重干瀬体験ツアーで八重干瀬の絶景と池間の文化に触れる旅。

池間島の北東沖約15kmの海域に広がる日本最大級の卓状サンゴ礁群"八重干瀬"。
大潮周りの干潮時にのみ姿を見せることで『幻の大陸』とも呼ばれている絶景スポットです。池間漁業協同組合では、南北約17km、東西約6.5kmの広大な面積を持つ八重干瀬の周遊と釣り体験ができるツアーの案内を行っています。

池間港のランドマーク『池間食堂』でガイドをしてくれる漁師さんと待ち合わせ

まずは、池間漁協が運営する『池間食堂』にてツアー参加申し込みしている旨を伝えて受付を行います。ガイドを担当してくれる漁師さんとの挨拶を済ませ、今回乗船する船に案内してもらいました。
漁師さんというと、寡黙なイメージを想像していましたが、みなさんとても親切でフレンドリー。
池間島の方言を交えながら、質問にもとても気さくに応じてくれます。
今回の体験ツアーの概要、八重干瀬についてと周回するルート紹介をしていただいた後、船に乗船していきます。

八重干瀬までの道中も美しい海に目がくぎ付け

驚いたのは、港を出てすぐの海の圧倒的な美しさ。
水深の変化にあわせて、微妙に変化を見せるさまざまな青に、宮古諸島の島々が見える景色も相まってなんとも言えない気持ちよさに感動を覚えます。八重干瀬までは20分ほどと少し長い印象を持っていましたが、流れていく景色を見ているだけで時間を忘れてしまうほど。
※季節や風向きによっては波の影響で強く揺れることもあるそうです。

圧巻のサンゴ礁郡が広がる『幻の大陸』 八重干瀬エリアへ

船が少し速度を落とし始めると同時に、ガイドの漁師さんから「ここからが八重干瀬エリアです。」のアナウンスがされます。
出航前に地図で見た印象よりはるかに広範囲でサンゴ礁群が広がっているように感じられました。
到着時は最干潮の1時間前。まだ少し露出していない部分も見受けられましたが、他のどこでも見たことがないような絶景に圧倒されます。

ここからは、ゆっくりと八重干瀬のブロックごとに地形や特徴についての説明を受けて八重干瀬内を移動していきます。
地図を見ながら今はこの辺りということを教えて頂けたり、ここから写真を撮ると綺麗に撮れるよ。といったアドバイスや、潮の流れを踏まえて船の位置を調節して頂けました。八重干瀬を良く知る池間の漁師の皆さんと回るからこその貴重で贅沢な時間。

八重干瀬の絶景を堪能した後は船釣りを体験

エリアで異なる表情を見せてくれた八重干瀬全体を堪能したあとは、ガイドして頂いただいている漁師さんのサポートのもと八重干瀬での釣り体験へ。初心者の方には仕掛けのセッティングから餌の取り付け、道具の使い方まで、親切丁寧にサポートして頂けるので安心して楽しむことができます。

ポイントを押さえた分かりやすいアドバイスとレクチャーで全くの未経験でもどんどん上達。
色々な種類の魚たちと出会うことが出来、改めて八重干瀬のサンゴ礁が育む生態系の豊かさを実感することができました。
漁師さんも含めて、次々と釣れる魚に船内は大盛り上がり。あっという間に時間が過ぎてしまいましたが、昼食に調理していただく十分な数を確保できたので港へ帰港します。

八重干瀬体験後は、釣れた魚で池間の食を楽しむ贅沢ランチ

池間港に到着後は釣れた魚を池間食堂に持ち込み、調理をお願いできます。
新鮮な魚と池間の食材を使用した、池間食堂ならではの美味しいランチは、ここでしか味わうことのできない贅沢で至福のひと時。
今回の体験ツアー全体を通して、漁師さんだけでなく池間島全体の一員として迎えてもらっているような暖かさや文化的な側面も体験することができる、素敵な時間を過ごせました。

池間島は、人と自然と文化の魅力あふれる不思議な島

体験に参加している中で、ガイド漁師の方々や食堂の方々から池間島の見所やおすすめのスポットをたくさん教えてもらうことが出来ました。池間ブルーを魅せる美しい海や、池間湿原の神秘的な景色の魅力はもちろん、池間島には、琉球王国時代から続く伝統文化が残っており、神社や聖地など歴史を感じさせるスポットも数多くあります。また、島の人々は、温かく親切で、訪れる人を温かく迎えてくれます。

池間島は、人と自然と文化の魅力が調和した、一度体験するとまた訪れたくなるまさに「不思議な魅力に溢れる島」でした。